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専任技術者とは、「その営業所に常勤して専ら職務に従事することを要する者」をいいます。つまり、取得しようとしている業務について専門的な知識や経験をもつ者でその業務に従事する(専属となる)者のことを指します。
 取得には、「専門性」、「常勤性」を求められます。

✓ 【 目 次 】


 1.指定学科を卒業し実務経験を有した場合の要件
 2.10年以上の実務経験を有する者の要件
 3.許可を受ける業種の資格に関する要件
 4.まとめ

1.指定学科を卒業し実務経験を有した場合の要件

建設業許可を受けようとする業種について、下記に示す指定学科を卒業後一定期間の実務経験があれば、その業種の専任技術者になることができます。
●高等学校または中等教育学校の指定学科を卒業した場合・・・・・・5年
●大学、短期大学または高等専門学校の指定学科を卒業した場合・・・3年

許可を受けようとする建設業 学       科
土木工事業 舗装工事業 土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地又は造園に関する学科を 含む。以下この表において同じ)、都市工学、衛生工学又は交通工学に関する学科
建築工事業 大工工事業 ガラス工事業 内装仕上工事業 建築学又は都市工学に関する学科
左官工事業 とび・土工工事業 石工事業 屋根工事業 タイル・れんが・ブロック工事業 塗装工事業 土木工学又は建築学に関する学科
電気工事業 電気通信工事業  電 気 工 事 業 電 気 通 信 工 事 業 電気工学又は電気通信工学に関する学科   ※電気工事における無資格者の実務経験は、電気工事士法の規定により 原則として認められません。
管工事業 水道施設工事業 清掃施設工事業 土木工学、建築学、機械工学、都市工学又は衛生工学に関する学科
鋼構造物工事業 鉄筋工事業 土木工学、建築学又は機械工学に関する学科
しゆんせつ工事業 土木工学又は機械工学に関する学科
板金工事業 建築学又は機械工学に関する学科
防水工事業 土木工学又は建築学に関する学科
機械器具設置工事業 消防施設工事業 建築学、機械工学又は電気工学に関する学科  ※消防施設工事における無資格者の実務経験は、消防法の規定により 原則として認められません。
熱絶縁工事業 土木工学、建築学又は機械工学に関する学科
造園工事業 土木工学、建築学、都市工学又は林学に関する学科
さく井工事業 土木工学、鉱山学、機械工学又は衛生工学に関する学科
建具工事業 建築学又は機械工学に関する学科
解体工事業 土木工学又は建築学に関する学科

2.10年以上の実務経験を有する者の要件

学歴・資格を問わず許可を受けようとする業種に係る建設工事に関して10年以上の実務経験があれば専任技術者となることができます。この「実務経験」とは、建設工事の施工を指揮、監督した経験及び実際に建設工事の施工に携わっていた経験をいいます。また、「実務経験」は、請負人の立場における経験のみならず建設工事の注文者側において設計に従事した経験あるいは現場監督技術者としての経験も含まれます。ただし、単なる雑務や事務の仕事に関する経験は、含まれません。
 実務経験を確認するものとして以下の資料が必要になります。

実務経験の内容を確認できるもの

証明する者が建設業許可を有していた場合・・・建設業許可申請書及び変更届出書
証明する者が建設業許可を有していない場合・・・業種の内容が明確にわかる工事請負契約書、注文書、請求書等で従事していた期間の全部についての資料が必要になります。

実務経験を証明する期間の常勤性を確認できるもの

常勤性を証明するものとしては、事業所名と資格取得年月日の記載されている健康保険証になります。これは引続き在職している場合に限りますので、引続き在職していない場合には、事業所名の記載がある厚生年金被保険者記録照会回答票住民税特別徴収税額通知書、受付印押印のある確定申告書が必要になります。

3.許可を受ける業種の資格に関する要件

許可を受けようとする業種に関して下記の資格を持っている場合にはその資格についての合格証、免許証の写しが必要になります。
(職業能力開発促進法「技能検定」の2級合格者の場合には合格後1年以上(平成16年4月1日以降の合格者は3年以上)の実務経験が必要になります。)

建設業の種類 根拠法 必要となる資格
土木一式工事業 建設業法
「技術検定」
一級建設機械施工技士
二級建設機械施工技士
(第一種~第六種)
一級土木施工管理技士
二級土木施工管理技士(土木)
技術士法「技術士試験」 建設総合技術監理(建設)
建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
農業「農業土木」総合技術監理
(農業「農業土木」)
水産「水産土木」総合技術監理
(水産「水産土木」)
森林「森林土木」総合技術監理
(林業「森林土木」)
建築一式工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
二級建築施工管理技士(建築)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
二級建築士
大工工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(躯体)
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
  二級建築士
  木造建築士
職業能力開発促進法 建築大工
「技能検定」  
左官工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 左官
「技能検定」  
とび・土工・コンクリート工事業 建設業法「技術検定」 一級建設機械施工技士
二級建設機械施工技士(第一種~第六種)
一級土木施工管理技士
二級土木施工管理技士(土木)
二級土木施工管理技士(薬液注入)
一級建築施工管理技士
二級建築施工管理技士(躯体)
技術士法「技術士試験」 建設 総合技術監理(建設)
建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
農業「農業土木」総合技術監理
(農業「農業土木」)
水産「水産土木」総合技術監理
(水産「水産土木」)
森林「森林土木」総合技術監理
(林業「森林土木」)
民間資格 認定証明書 地すべり防止工事士
(登録後1年以上の実務経験)
職業能力開発促進法
「技能検定」
ウェルポイント施工
とび・とび工・型枠施工・
コンクリート圧送施工
石工事業 建設業法「技術検定」 一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(土木)
  一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工
「技能検定」 石工・石材施工・石積み
屋根工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
  二級建築士
職業能力開発促進法 板金(選択科目「建築板金作業」)・建築板金 板金工(選択科目「建築板金作業」)
「技能検定」 かわらぶき・スレート施工
電気工事業 建設業法「技術検定」 一級電気工事施工管理技士
二級電気工事施工管理技士
技術士法「技術士試験」 建設 総合技術監理(建設)
  建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
  電気電子総合技術監理(電気電子)
電気工事士法 第一種電気工事士
「電気工事士試験」 第二種電気工事士(免許交付後、3年以上の実務経験が必要)
電気事業法 電気主任技術者 一種・二種・三種(免許交付後、5年以上の実務経験が必要)
「電気主任技術者国家試験等」
民間資格 建築設備士(資格取得後、1年以上の実務経験が必要)
  一級計装士(合格後、1年以上の実務経験が必要)
管工事業 建設業法「技術検定」 一級管工事施工管理技士
  二級管工事施工管理技士
技術士法「技術士試験」 機械「流体工学」又は「熱工学」総合技術監理(機械「流体工学」又は「熱工学」)
  上下水道総合技術監理(水道)
  上下水道「上水道及び工業用水道」総合技術監理(水道「上水道及び工業用水道」)
  衛生工学総合技術監理(衛生工学)
  衛生工学「水質管理」総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
  衛生工学「廃棄物管理」又は「汚物処理」総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)
民間資格 建築設備士(資格取得後、1年以上の実務経験が必要)
  一級計装士(合格後、1年以上の実務経験が必要)
水道法 給水装置工事主任技術者
「給水装置工事主任技術者試験」 (免状交付後、1年以上の実務経験)
職業能力開発促進法 空気調和設備配管・冷凍空気調和機器施工
「技能検定」 給排水衛生設備配管
  配管(選択科目「建築配管作業」)・配管工
タイル・れんが・ブロック工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(躯体)
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
  二級建築士
職業能力開発促進法 タイル張り、タイル張り工
「技能検定」 築炉・築炉工・れんが積み
  ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工
鋼構造物工事業 建設業法「技術検定」 一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(土木)
  一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(く体)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
技術士法「技術士試験」 建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
職業能力開発促進法 鉄工(選択科目「製罐作業」または、「構造物鉄工」)・製罐
「技能検定」  
鉄筋工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(躯体)
職業能力開発促進法 鉄筋組立て・鉄筋施工(鉄筋施工は選択科目「鉄筋施工図作成作業」または「鉄筋組立作業」の双方に合格したもののみ)
「技能検定」  
ほ装工事業 建設業法「技術検定」 一級建設機械施工技士
  二級建設機械施工技士
  (第一種~第六種)
  一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(土木)
技術士法「技術士試験」 建設 総合技術監理(建設)
  建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
しゅんせつ工事業 建設業法「技術検定」 一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(土木)
技術士法「技術士試験」 建設 総合技術監理(建設)
  建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
  水産「水産土木」総合技術監理(水産「水産土木」)
板金工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 工場板金
「技能検定」 板金(選択科目「建築板金作業」)・建築板金・板金工(選択科目「建築板金作業」)
  板金・板金工・打出し板金
ガラス工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 ガラス施工
「技能検定」  
塗装工事業 建設業法「技術検定」 一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(鋼構造物塗装)
  一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 路面標示施工
「技能検定」 塗装・木工塗装・木工塗装工
  建築塗装・建築塗装工
  金属塗装・金属塗装工
  噴霧塗装
防水工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 防水施工
「技能検定」  
内装仕上工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
建築士法「建築士試験」 一級建築士
  二級建築士
職業能力開発促進法 畳製作・畳工
「技能検定」 表具・表具工・表装・内装仕上げ施工・カーテン施工・天井仕上げ施工・床仕上げ施工
機械器具設置工事業 技術士法「技術士試験」 機械総合技術監理(機械)
  機械「流体工学」又は「熱工学」総合技術監理(機械「流体工学」又は「熱工学」)
熱絶縁工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 熱絶縁施工
「技能検定」  
電気通信工事業 技術士法「技術士試験」 電気電子総合技術監理(電気電子)
電気通信事業法 電気通信主任技術者(合格後5年以上の実務経験が必要)
「電気通信主任技術者」
造園工事業 建設業法「技術検定」 一級造園施工管理技士
  二級造園施工管理技士
技術士法「技術士試験」 建設総合技術監理(建設)
  建設「鋼構造及びコンクリート」総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)
  森林「林業」総合技術監理(林業「林業」)
  森林「森林土木」総合技術監理(林業「森林土木」)
職業能力開発促進法 造園
「技能検定」  
さく井工事業 技術士法「技術士試験」 上下水道「上水道及び工業用水道」総合技術監理(水道「上水道及び工業用水道」)
民間資格 地すべり防止工事士 (登録後1年以上の実務経験)
職業能力開発促進法 さく井
「技能検定」  
建具工事業 建設業法「技術検定」 一級建築施工管理技士
  二級建築施工管理技士(仕上げ)
職業能力開発促進法 建具製作・建具工・木工・(選択科目「建具製作作業」)・カーテンウォール施工・サッシ施工
「技能検定」  
水道施設工事業 建設業法「技術検定」 一級土木施工管理技士
  二級土木施工管理技士(土木)
技術士法「技術士試験」 上下水道総合技術監理(水道)
  上下水道「上水道及び工業用水道」総合技術監理(水道「上水道及び工業用水道」)
  衛生工学「水質管理」総合技術監理(衛生工学「水質管理」)
  衛生工学「廃棄物管理」又は「汚物処理」総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)
消防施設工事業 消防法「消防設備士試験」 甲種消防設備士
乙種消防設備士
清掃施設工事業 技術士法「技術士試験」 衛生工学「廃棄物管理」又は「汚物処理」総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)
解体工事業 建設業法 一級土木施工管理技士
「技術検定」 一級建築施工管理技士
  建設 総合技術監理(建設)
  二級土木施工管理技士(土木)
  二級建築施工管理技士(躯体)
職業能力開発促進法 とび・とび工・型枠施工・
「技能検定」  
建設リサイクル法 解体工事施工技士

4.まとめ

以上が「専任技術者」についての説明になりますが、一度お読みになっただけではご理解するのが難しいかもしれません。御自分で「今持っている資格で十分だ。」と思っている方も実際にお会いして話をうかがうと要件が足りずに申請が難しくなる場合もあります。不安だと感じた方は、一度ご相談ください。