鋼構造物工事業についてご案内します。

 ✓ 【 目 次 】

 1.鋼構造物工事業とは?
 2.鋼構造物工事の具体例
 3.他業種等の工事区分について
 4.建設業許可(一般建設業)を取得するためのポイントは?
  ① 経営業務の管理責任者がいること
  ② 専任技術者を営業所に置いていること
  ③ 請負契約に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと
  ④ 請負契約を履行するに足る財産的基礎等のあること
  ⑤ 欠格要件に該当しないこと

1.鋼構造物工事業とは?

形鋼、鋼板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事のことをいいます。

2.鋼構造物工事の具体例

●鉄骨工事
●橋梁工事
●鉄塔工事
●石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事
●屋外広告工事
●閘門、水門等の門扉設置工事

などが鋼構造物工事業の工事に該当します。

3.他業種等の工事区分について

① 『とび・土工・コンクリート工事』における「鉄骨組立工事」と『鋼構造物工事』における「鉄骨工事」との区分の考え方は、鉄骨の製作、加工から組立てまでを一貫して請け負うのが『鋼構造物工事』における「鉄骨工事」であり、既に加工された鉄骨を現場で組立てることのみを請け負うのが『とび・土工・コンクリート工事』における「鉄骨組立工事」である。
② ビルの外壁に固定された避難階段を設置する工事は『消防施設工事』ではなく、建築物の躯体の一部の工事として『建築一式工事』又は『鋼構造物工事』に該当する。
③ 『とび・土工・コンクリート工事』における「屋外広告物設置工事」と『鋼構造物工事』における「屋外広告工事」との区分の考え方は、現場で屋外広告物の製作、加工から設置までを一貫して請け負うのが『鋼構造物工事』における「屋外広告工事」であり、それ以外の工事が『とび・土工・コンクリート工事』における「屋外広告物設置工事」である。

4.建設業許可(一般建設業)を取得するためのポイントは?

① 経営業務の管理責任者がいること

経営業務の管理責任者とは、法人の場合は常勤の役員、個人の場合は事業主本人や支配人で建設業の経営について一定の経験年数がある者のことをいいます。
そしてその経験年数は
 ・鋼構造物工事業につき、5年以上の経営経験を有すること
 ・鋼構造物工事業以外の建設業につき、6年以上の経営経験を有すること

② 専任技術者を営業所ごとに置いていること

専任技術者とは、取得しようとしている業種について専門的な知識や経験を持つ者のことをいいます。専任技術者は、常勤である必要があります。
そしてその条件は
 Ⅰ.・大学で指定学科を卒業後、鋼構造物工事業3年以上の実務経験を有する方
   ・高校で指定学科を卒業後、鋼構造物工事業5年以上の実務経験を有する方
 Ⅱ.学歴の有無を問わず鋼構造物工事業の10年以上の実務経験を有する方
 Ⅲ.次の国家資格を有する方
   ・一級土木施工管理技士
   ・二級土木施工管理技士(土木)
   ・一級建築施工管理技士

   ・二級建築施工管理技士(躯体)
   ・一級建築士
   ・技術試験合格者 建設(鋼構造及びコンクリート)・総合技術監理(建設-鋼構造及びコンクリート)

   ・技能検定合格者(鉄工(選択科目「製罐作業」または、「構造物鉄工」)・製罐)

③ 請負契約に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと

許可を受けようとする者(法人の役員等)が請負契約に関して不正又は不誠実な行為をすることが明らかの者でないことが必要になります。

④ 請負契約を履行するに足る財産的基礎等のあること

建設業許可の要件として、一定の財産を有することが必要になります。
具体的には以下のいずれかの方法で証明します。
  ・直前決算において自己資本の額(貸借対照表の「純資産の部」の「純資産合計」が500万円以上であること
  ・500万円以上の資金調達能力(金融機関の「預金残高証明書」)があること
  ・直前5年間許可を受けて継続して営業をした実績のあること

⑤ 欠格要件に該当しないこと

許可を受けようとする者(法人の役員等)が一定の欠格要件に該当しないことが必要になります。 

以上が建設業許可を取得するための大まかな目安となる要件です。詳しく確認したい場合は、当事務所へ御連絡ください!