個性を出したいがためにラーメン屋さんが日本的な雰囲気で営業しているところを見かけることがありますが、好ましくありません。固定客があり、それで十分な場合は別ですが何屋さんだか勘違いするような店づくりは、よくありません。
絶対成功しない店づくりを考えてみましょう。それは、紳士服を販売するのに婦人服の看板を掲げることです。そんな馬鹿なことをする経営者はいないと思うことでしょう。
紳士服を買いたいお客様は婦人服の看板なので入ってきません。婦人服を求めるお客は入ってきますが、紳士服しか置いていないので、怒って帰ってしまいます。
もちろん現実にこれほど極端な店はありませんが、経営上で判断した場合、それとあまり違わない店舗戦略は、たくさんみられます。
前の例もラーメンを求めている人は見逃がします。ここに美味しいラーメン屋があるよと主張しないと、お客様は入ってくれません。良いお店とはどんな店か。自宅から駅までの道のりを目をつむって思い出してください。どの店を思い出せますか。それは何屋さんですか。思い出せない店が良くない店の例なのです。汚すぎて思い出した店は論外です。
店づくりを考える際に、一目見て何屋さんだかわかる、お客が肌感覚で認識できる店を意識してください。
「何屋か書いてある」ではダメなのです。お客様・人は直感で判断し記憶するのですから、イメージが何屋かハッキリしないと覚えてもらえません。
自己満足の店づくりではなく、お客様に分かりやすい店づくりが必要だと思います。そして、蛇足ですが入りやすい店づくりをしてください。イメージが業種に合って入りやすければ、一応に店舗管理の初歩は問題ありません。